【宇宙】太陽系外縁部に「未知の巨大天体」? 木星サイズの質量、地球へ向けて彗星を飛ばしている可能性
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星降るφ ★:2010/12/01(水) 14:42:48 ID:???
太陽系近くに「未知の巨大天体」が存在?
2010年12月 1日
Lisa Grossman
過去100年分に及ぶ彗星のデータを分析したところ、太陽系の最外縁部に「木星
サイズの質量を持つ天体」が存在し、それが地球へ向けて彗星を飛ばしている
ことを示唆する結果が得られた。
ルイジアナ大学の惑星科学者、John Matese氏と同僚のDaniel Whitmire氏は1999年、
太陽には未発見の伴星があり、それがオールトの雲(太陽系の外縁部に球状に広がると
される仮説的な小天体群)にある氷の塊を内太陽系に向けて飛ばしているものが、
彗星として観測されているのだとする説を唱えた。
この説は、ギリシア神話の恐ろしい女神の名にちなんで『ネメシス』と呼ばれる
暗い褐色矮星または赤色矮星が、約3000万年ごとに地球に彗星の雨を降らせ、
生物の大量絶滅を引き起こしているという説に対応するものだった。しかしその
後の研究では、地球における大量絶滅の周期はネメシスに関する予測と一致しない
ことが示唆され、現在では研究者の多くが、ネメシスの存在には懐疑的だ
(日本語版記事)。
Matese氏とWhitmire氏は今回、1898年までさかのぼる観測データを新たに分析
した結果、当初からの説を一部裏付ける証拠を得た。それは、地球から観測できる
彗星の約20%が、遠方にある未知の1つの天体によって送り込まれていることを
示すものだという。
つまり、地球に害をなす死の星ではなく、より小規模で穏やかな天体が、
オールトの雲から地球に向けて彗星を送り込んでいる可能性が浮上したのだ。
彼らはこの天体を『テュケー』と呼んでいる。ギリシア神話の幸運の女神で、
ネメシスと結び付けられる存在であるテュケーにちなんでのことだ。
地球にやって来る彗星は通常、オールトの雲の中に存在しているものが、
何らかの力が外から加えられることによって軌道がそれたものと考えられて
いる。その場合のシナリオとしては、1)天の川銀河の円盤の引力が、彗星を
氷だらけの生まれ故郷から引っ張り出して内太陽系に向かわせているか、2)
恒星が高速でそばを通過する際に、オールトの雲から彗星をはじき出して
いるか、あるいは、3)ネメシスやテュケーのような大きな伴星が、彗星を
引っ張り出しているかのいずれかが考えられる。
研究チームは、小惑星センター(MPC)のデータベースに収められている
彗星100個あまりの軌道を調べた結果、オールトの雲で誕生した彗星の
80%は、銀河の引力によって押し出されたという結論に達した。しかし
残りの20%は、木星の約1.4倍の質量を持つ遠方の天体によってはじき
出されたという計算になった。
{この翻訳は抄訳です}[日本語版:ガリレオ-高橋朋子/合原弘子]
▽記事引用元 WIRED VISION
http://wiredvision.jp/news/201012/2010120123.html
▽画像
オールトの雲から来た彗星『Siding Spring』。2010年1月に『WISE』が撮影。
Image credit: NASA/JPL-Caltech/UCLA
対数目盛を用いて表わした、太陽系の天体配置モデル。右側の白いもやの
ような部分がオールトの雲。Image credit: NASA
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